自動運転化でタクシードライバーの仕事がなくなる?

最近、ニュースでよく耳にするようになった自動車やタクシーの自動運転化。近い将来、タクシードライバーの仕事に影響する可能性はあるのでしょうか。

このページでは、タクシーの自動運転化の現状やタクシー業界の動向を詳しくご紹介します。

世界で進むタクシーの自動運転化

世界的に急速な普及を見せている自動運転技術。特にアメリカや中国での普及が目覚ましく、現在すでに自動運転の無人タクシーが営業しています。

アメリカのカリフォルニア州や中国・湖北省の武漢市では、多くの完全無人タクシーが走っており、24時間営業も行われている現状です。

スマホひとつで利用できる利便性の高さから利用者が増える一方で、雇用における課題も指摘されています。

中国では、今後さらに自動運転の無人タクシーが普及すれば、約数百万人もの雇用が失われると言われています。

日本における自動運転タクシーの現状

日本では、ゼネラルモーターズの傘下にある自動運転技術開発会社「クルーズ」とゼネラルモータース、HONDAの3社が共同開発した自動運転専用車両を使ったタクシーの配車サービスの商用化が進められています。

この配車サービスは2026年の初頭に東京都心部で開始する予定で、まずは数十台からの運用が目指されているそうです。

3社は深刻化するタクシー運転手やバスの乗務員不足など、社会課題の解決に貢献していきたい考えで、運用が実現すればタクシーの人手不足の解消も期待されています。

※参照元:HONDA「ニュースリリース」 (https://global.honda/jp/news/2023/c231019a.html

相次ぐ安全面の問題

アメリカや中国ではすでにスタートしている自動運転ですが、自動運転車による交通事故が相次いで起こっており、問題視されています。

アメリカでは、自動運転車が自転車と衝突事故を起こしたり歩行者をひいたりする事故が発生しました。特に、歩行者をひいた事故では自動運転車が事故を認識できず、救急隊が到着するまでの間、負傷者が車の下敷きとなっていたとのこと。完全無人のシステムでは安全面において深刻な問題が指摘されています。

自動運転技術は進化してはいるものの、複雑な交通環境や臨機応変な行動が必要な場面では、まだ対応しきれていないのが現状です。

法律面での問題

日本は国際的な道路交通に関する条約「ジュネーブ交通条約」に加盟していますが、この条約は「運転席に常に人がいる」ことが前提となったものです。

自動運転の場合、そもそもこの条約の前提条件を満たしていないため、事故が発生した際の責任所在について明らかにできないという課題があります。保険制度も追い付いていないため、従来の自動車保険では万が一の事故に対応できないのが現状です。

法律面での問題をクリアするための新しい制度の構築や改革が求められています。

日本での自動運転タクシー実現は未定

広大な土地や見通しの良い大きな車道の多い海外の道路とは違い、日本は道路が狭く住宅街や坂道が多いといった地理的な問題があります。さらに道交法の事情も絡んでおり、自動運転化にはまだまだ時間がかかるという見解が示されているのが実情です。

2026年には無人タクシーのスタートを目指してテストが進められていますが、あくまでも実現時期は未定であり、明確に決まっているわけではありません。

また、自動運転タクシーが実現したとしても、日本のタクシー業界では無人タクシーと有人タクシーの共存を想定して事業を計画しています。

日本で自動運転化がはじまったからといって、タクシードライバーの仕事がなくなる、または減るわけではないと考えて良いでしょう。