タクシーはLPガスで走る?

タクシーの燃料はガソリンではなくLPガス

一般的な自動車はガソリンや軽油を燃料に使用します。一方、タクシーの多くはLPガス(液化石油ガス)で走っています。国内を走るタクシー車両のうち約8〜9割がLPガスを使用しているとされ、業界では主流の燃料です。

LPガスとは、プロパンやブタンを主成分とする液化石油ガスのことです。家庭用のガスコンロなどにも使われるエネルギー源ですが、タクシー業界では自動車用の燃料として広く採用されています。タクシーの燃料事情は、ドライバーとして働くうえで知っておきたいポイントの一つです。なぜLPガスが選ばれるのか、理由を見ていきましょう。

タクシーにLPガスが使われる理由とメリット・デメリット

LPガスがタクシーの燃料に選ばれる背景には、コスト面や環境面での利点があります。ここでは、メリットとデメリットの両面を紹介します。

LPガスのメリット

LPガスが採用される大きな理由は、燃料コストの安さです。LPガスの価格はガソリンの60〜70%程度とされており、1日の走行距離が長いタクシーにとって経済的なメリットがあります。

環境面でも利点があります。LPガスはNOx(窒素酸化物)やPM(粒子状物質)の排出が少なく、クリーンなエネルギーとして知られています。エンジンの振動が少なく乗り心地がよい点や、エンジンオイルが汚れにくい点も特長です。さらに、専用設備がなければ給油できないため、燃料の盗難リスクが低いという特徴もあります。

引用元:ドライバーファースト|タクシーの燃料にLPガスを使う理由とは|LPガスのメリットも解説(https://driver-first.com/column/archives/1758

LPガスのデメリット

一方で、LPガスにはデメリットもあります。LPガススタンドの数は全国に約1,500ヵ所と、ガソリンスタンドと比べて大幅に少ない状況です。給油場所が限られるため、営業ルートへの配慮が求められます。

また、LPガス車は燃料タンクが大きいため、トランクスペースが圧迫されやすい傾向にあります。加えて、LPガス容器には6年ごとの定期検査が義務付けられています。検査費用は5〜7万円程度で、容器の交換が必要な場合は10万円以上かかることもあるため、維持コストにも注意が必要です。

LPガススタンドの現状と営業区域の確認方法

LPガススタンドはガソリンスタンドと比べると数が少ないのが現状です。これからタクシードライバーを目指す方は、営業区域内のスタンドの場所を事前に把握しておくことが大切です。

全国LPガス協会が提供する「LPガススタンドマップ」を利用すれば、エリアごとにスタンドの所在地を検索できます。カーナビタイムなどのアプリで調べることも可能です。

なお、タクシー会社によっては提携先のLPガススタンドが決まっており、提携していないスタンドでは原則として給油ができません。入社前に提携スタンドの場所や数を確認しておくとよいでしょう。

引用元:一般社団法人全国LPガス協会|LPガス スタンドマップ(https://www.japanlpg.or.jp/lgv/map/

LPガススタンド完備のタクシー会社のメリット

一部のタクシー会社では、自社の営業所にLPガススタンドを完備しています。自社スタンドがある場合、帰庫時にそのまま給油ができるため、外部のスタンドへ立ち寄る手間がかかりません。営業時間を無駄なく活用できる点は大きなメリットです。

まとめ

タクシーの燃料には、経済性や環境性能に優れたLPガスが広く使われています。燃料費の安さやクリーンな排出ガスといったメリットがある一方、スタンドの数が少ない点やタンクの維持コストなどのデメリットもあります。

タクシードライバーへの転職を検討している方は、入社前にLPガススタンドの提携状況や自社スタンドの有無を確認しておきましょう。求人情報やタクシー会社の比較検討を進める際の参考にしてみてください。