タクシーの営業エリアは、乗客が乗車または降車する地域のことです。
乗車地または降車地のどちらかが営業エリア内であれば営業可能ですが、どちらも営業エリアの外にある場合は、国土交通省が定める道路運送法第二十条の「違法行為」に該当します。
一般旅客自動車運送事業者は、発地及び着地のいずれもがその営業区域外に存する旅客の運送(路線を定めて行うものを除く。第二号において「営業区域外旅客運送」という。)をしてはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。※
東京23区が営業エリアのタクシーは、乗車と降車のどちらかが東京23区であれば運送や送迎が可能です。乗車と降車のどちらも東京23区外の場合は、他のタクシー会社との受給バランスが崩れるため営業活動が行えません。
※参考元:内閣府 e-Govポータル「道路運送法(昭和二十六年法律第百八十三号)」(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=326AC0000000183)
タクシーの営業エリアは、道路運送法にもとづいて地方運輸局が指定しています。市・郡(島しょ部では島ごと)に範囲を指定し、タクシー事業者はエリアの中に営業所を設置します。
東京〜多摩周辺の営業エリアは、以下のように分類されています。※
| エリア名称 | 営業エリアの詳細 |
|---|---|
| 特別区・武三交通圏 | 東京都特別区・武蔵野市・三鷹市 |
| 南多摩交通圏 | 東京都八王子市・日野市・多摩市・稲城市・町田市 |
| 北多摩交通圏 | 東京都立川市・府中市・国立市・調布市・狛江市・小金井市・国分寺市・小平市・西東京市・昭島市・武蔵村山市・東大和市・東村山市・清瀬市・東久留米市 |
東京都は23区(特別区)に武蔵野市・三鷹市を含めた交通圏と、西東京エリアを2つに分け、合計で3つの営業エリアが設けられています。多摩市の営業エリアは南と北に分かれています。
※参考元:日個連東京都営業協同組合「関東運輸局管内で設定されている営業区域(個人タクシーが存する区域のみ抜粋)」(https://nikkoren.jp/関東運輸局管内で設定されている営業区域(個人/)
乗車地と降車地がどちらも営業エリアの外であった場合、道路運送法における違法行為とみなされるため、100万円以下の罰金が課せられます。
第九十八条 次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、百万円以下の罰金に処する。
第十三条、第二十条(第四十三条第五項において準用する場合を含む。)、第二十三条第一項(第四十三条第五項において準用する場合を含む。)、第四十一条第三項(第四十三条第五項及び第八十一条第二項において準用する場合を含む。)、第六十五条又は第六十八条第五項の規定に違反したとき。※1
国土交通省(地方運輸局および運輸支局)から監査が入り、法令違反が判明した場合には文書による警告・自動車の使用停止・営業の停止・許可取消といった行政処分の対象になります。※2
※1参考元:内閣府 e-Govポータル「道路運送法(昭和二十六年法律第百八十三号)」(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=326AC0000000183)
※2参考元:国土交通省 自動車総合安全情報「行政処分の基準」(https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/03punishment/baseline.html)
営業エリア外で乗客を降車させる場合、営業していないことを示すために「回送」を掲示して戻らなければなりません。
また、営業エリア外ではタクシー乗り場やタクシーの停車位置での降車や、車を停めたままにしないように注意が必要です。
タクシーには地方運輸局や運輸支局が規定した営業エリアがあります。タクシー輸送の需給バランスをとるための法令・ルールであり、すべての事業者とドライバーは必ず守らなければなりません。
タクシーに乗務する際は、営業エリアとエリア外に出る際の注意点を事前に理解しておきましょう。