タクシードライバーは年金をもらいながら働ける?

タクシードライバーは年金を受給しながら働けるのか

タクシードライバーは、65歳以上でも年金を受給しながら働くことが可能です。公的年金の受給資格は、保険料の納付期間が10年以上あれば得られます。年金を受け取りつつタクシードライバーとして収入を得る働き方は、制度上認められています。

日本の公的年金は、国民年金(基礎年金)と厚生年金の2階建て構造です。法人タクシー会社に雇用される場合は厚生年金に加入し、個人タクシーとして働く場合は国民年金への加入となります。厚生年金に加入していると、受け取れる年金額が基礎年金に上乗せされる仕組みです。

年金を受給しながらタクシードライバーとして働く方は少なくありません。セカンドキャリアを検討中の方は、まず年金制度の基本を押さえておくことが大切です。

在職老齢年金の仕組みと減額される条件

在職老齢年金は、厚生年金を受給しながら働く方に適用される制度です。基本月額と総報酬月額相当額の合計が基準額を超えると、超過分の2分の1の年金が支給停止されます。老齢基礎年金のみの受給者は就労で減額されません。タクシードライバーは歩合制のため、勤務ペース次第では減額対象外となるケースもあります。

基準額と具体的な計算例

基準額は2026年3月現在月51万円。合計が50万円までであれば問題ありませんが、51万円以上となると支給が停止されます。(※2026年の4月から制度改正により、減額になる基準額が65万円に引き上げられる予定です。)例として、厚生年金月額10万円の方がタクシードライバーとして月35万円を得ると、合計45万円のため減額はありません。月収が45万円なら合計55万円となるので、2026年3月時点では超過4万円の半分の2万円が支給停止されます。

参照元:日本年金機構|在職老齢年金制度が改正されます(https://www.nenkin.go.jp/tokusetsu/zairoukaisei.html)

年金の繰り上げ・繰り下げ受給の注意点

年金は60歳から前倒しで受け取る繰り上げ受給も可能ですが、1か月あたり0.4%減額され、60歳開始では最大24%少なくなります。繰り上げ中に働くと在職老齢年金の基準も適用されるため注意が必要です。

65歳以降に受給を遅らせる繰り下げ受給なら、1か月あたり0.7%増額されます。しっかり働く予定がある方は繰り上げを避けるのが得策でしょう。

参照元:日本年金機構|年金の繰上げ受給(https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/roureinenkin/kuriage-kurisage/20140421-01.html)

タクシードライバーの定年と何歳まで働けるか

法人タクシーと個人タクシーでは、定年や年齢制限が異なります。法人タクシーには法律上の年齢制限はなく、多くの会社が就業規則で60〜65歳を定年としています。定年後も契約社員やアルバイトとして再雇用される仕組みがあり、70代前半まで現役で働いている方も少なくありません。

なお、個人タクシーの場合は、法令により営業許可の上限年齢が原則75歳と定められています。(※近年、国土交通省は年齢の上限を80歳に引き上げる方針を示しています。)新規の開業申請には65歳未満の条件があるため、個人タクシーを目指す方は早めの準備が求められます。

タクシー業界全体が慢性的な人手不足を抱えており、年齢よりも健康状態や勤務意欲を重視する会社が増えています。定年後の再雇用制度を設けている会社も多く、70歳を超えても現場で活躍するドライバーは珍しくありません。長く安定して働きたい方にとって、タクシー業界は有力な選択肢の一つでしょう。

参照元:TBS NEWS DIG (2023年9月時点の情報です)(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/729071?page=2)

年金受給中のタクシードライバーが知っておきたい収入調整のコツ

タクシードライバーの歩合制には、収入を自分の裁量でコントロールしやすい特徴があります。年金が減額されない範囲で働きたい方は、週2〜3日のパート勤務や日勤のみの短時間シフトなど、柔軟な勤務形態を選ぶのも一つの方法です。自分に合ったペースで無理なく長く働ける点は、タクシードライバーならではの魅力といえるでしょう。

まとめ

タクシードライバーは、年金を受給しながら働ける職業です。在職老齢年金の仕組みを理解しておけば、収入と年金のバランスを取りながら安心して働けます。歩合制による収入調整のしやすさも大きな利点でしょう。定年後のセカンドキャリアとして、タクシー業界を前向きに検討してみてください。