タクシードライバー未経験者やこれからタクシードライバーを目指す方へ、タクシーの駐停車禁止場所で駐停車するリスクや主な駐停車禁止場所について解説します。
実務がはじまる前に、しっかりとおさらいしておきましょう。道端で人が手を上げているお客様がいるとすぐに停めたくなるものですが、駐停車禁止場所では車両の駐停車ができないため、お客様を乗せることはできません。
駐停車禁止場所を理解しているお客様であれば停車できない場所を避けてくれますが、そうでないお客様の場合、駐停車禁止場所で手を挙げてタクシーを停めようとするケースがあります。
お客様を乗せる間のほんの数十秒であっても違反となってしまうので、乗務中に「流し」や「付け待ち」をする際には注意が必要です。
駐停車禁止場所での駐停車は道路交通法で違反とされており、タクシーも例外ではありません。違反すると点数が加点され、反則金の支払いが必要です。さらに、横断歩道を渡っている人の進行を妨害した場合、「横断歩行者等妨害等」と見なされ違反点数と反則金が加算されます。
例えば、横断歩道のある交差点内でタクシーを停車すると、駐停車禁止違反と横断歩行者等妨害等の両方に違反していることになります。
※参照元:e-GOV法令検索「道路交通法第44条」 (https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105#Mp-Ch_3-Se_9
e-GOV法令検索「道路交通法第38条」https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105#Mp-Ch_3-Se_6_2)
駐停車禁止場所の中でももっとも分かりやすいのが、標識が設置されているところです。駐停車禁止の標識のある場所は車もタクシーも駐停車することはできません。
道路にある縁石のふちの部分に、黄色い塗料でラインがペイントされたものがあります。このような黄色い線は、駐停車禁止を意味しています。黄色い実線の場合は駐停車禁止、黄色の破線は駐車禁止です。縁石の黄色い線は、近くに駐停車禁止の標識が立っていなくても、単独で駐停車禁止や駐車禁止をあらわすので注意しましょう。
交差点も代表的な駐停車禁止エリアです。交差点内は、自動車の通行だけでなく横断歩道を渡る歩行者の妨げにもなります。横断歩行者等妨害等にもあたるため注意しましょう。
交差点は、交差点内のほか交差点の縁から5メートル以内の範囲も駐停車禁止エリアです。横断歩道の上ではないからといって、交差点に近すぎるところで停車してしまうと、違反となってしまう可能性があります。
横断歩道の上や横断歩道の端から測って前後5メートル以内の場所は、駐停車禁止エリアとなります。横断歩道の横に自転車横断帯がある場合、自転車横断帯から測って前後5メートルが駐車禁止エリアです。
ただし、赤信号での停止や危険防止のためのやむを得ない一時停止は例外となります。
安全地帯では車両の進入が禁止されています。安全地帯のすぐそばを通る際には徐行が必要です。道路上に指定されている安全地帯の左側、安全地帯の前後10メートルの範囲は、人が乗り降りする場合であっても駐停車禁止となっています。
坂道での駐停車は交通の妨げになるほか、車が駐停車すると見通しが悪くなるため事故を誘発する可能性があります。そのため、原則として、坂の頂上付近や勾配の急な坂での駐停車は禁止です。
踏切内や軌道敷内に車を停めると重大な事故を引き起こす可能性があり、他の車両や歩行者の安全が脅かされます。よって、鉄道の踏切と踏切の端から前後10メートル以内は駐停車禁止です。また、路面電車が走行する線路が敷いてある軌道敷内も駐停車禁止場所となっています。
視界が悪く見通しの良くないトンネルで駐停車すると、後続車に追突されるおそれがあり、交通事故を引き起こす原因となります。そのため、トンネル内の駐停車は禁止です。
カーブの途中に車が停止していると、他の車両の走行の妨げとなり、後続車や対向車による追突や接触事故につながるおそれがあります。そのため、カーブでは曲がり角から5メートル以内の範囲は駐停車禁止です。
バス停の標識の柱から測って前後10メートル以内の場所は、自動車は原則として駐停車禁止です。ただし、2020年の道路交通法改正により、地域住民の生活に必要な旅客輸送を確保する目的で、関係者の合意があれば、通行に支障の無い範囲の駐停車が認められるようになりました。
現在はタクシーを含む旅客運送用自動車は例外と見なされ、バス停での駐停車は可能です。
※参照元:新日本法規「道路交通法の一部改正」 (https://www.sn-hoki.co.jp/article/pickup_hourei/pickup_hourei654299/#:~:text=%EF%BC%94%E3%80%80%E3%81%9D%E3%81%AE%E4%BB%96)