タクシーでエコドライブをすると、どんなメリットがあるかをまとめました。今すぐできるエコドライブの実践方法やポイントも解説しています。安全運転とあわせてエコドライブにトライしたい方は、ぜひチェックしてください。
エコドライブとは、自動車を運転する際の燃料消費やCO2の排出量を減らし、地球環境の保護や地球温暖化防止につなげようとする運転の心がけです。
エコドライブという言葉には、2つの側面があります。1つは環境に優しい運転「エコロジカルドライブ」で、もう1つが「エコノミカルドライブ」です。これは、経済的で財布にやさしい運転という意味を持っています。
つまり、燃費の良い運転を心がけることでガソリンの使用効率が高まり、結果として経済的な負担軽減にもつながるという考えです。
現在、世界中では膨大な数の自動車が走っています。燃料消費やCO2排出を削減するには、自動車を利用するすべてのドライバーが足並みを揃えてエコドライブに取り組まなくてはなりません。
日本では、業種や規模を問わず自動車を用いてビジネスを行う事業所に対してエコドライブが推奨されており、タクシー・バス、トラック業界においてはエコドライブがより強く求められています。
エコドライブの実践項目に、ふんわりアクセルを踏んでゆっくり発進する「eスタート」や早めにアクセルを離して減速する「ゆっくり停止」があります。
また、車間距離にゆとりをもって運転し、かつ加速や減速の少ない運転を心がけるため、交通事故の予防につながります。
実際に、トラックドライバーがエコドライブを実践した調査では、交通事故の件数が49%も減少したという結果が報告されています。
※参照元:一般社団法人 東京都トラック協会 グリーン・エコプロジェクト「エコドライブ活動による燃費改善と交通事故低減(PDF)」 (chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.tta-gep.jp/archivePDF/Ronbun-2.pdf)
ぞんざいな運転で乗客に不快な思いや怖い思いをさせているようなタクシーは、乗客が乗りたいという気持ちになれません。乗客離れを招かないためにも、乗客の快適性を考えた運転は大切です。
エコドライブを行うと、乗客を考えたやさしい運転ができるようになり、快適性が向上します。タクシー業界全体がエコドライブに取り組めば、あらゆるタクシーが快適になります。
業界全体の好感度が上がることで、ますますタクシーを利用してもらえる効果を期待できます。
8都県市が行った調査によると、エコドライブを実践したとき、ガソリン車の場合で年間約24.8万円もの節約になることが分かりました。(燃費8.3km/リットル、年間走行距離1万km、ガソリンの価格140円/リットルの場合)
エコドライブによる燃費改善率は18%で、通常の運転と比べてかなり燃費が向上する結果となっています。
燃費は車の性能によっても大きく違いますが、運転の仕方である程度の燃費は改善でき、ガソリン代の節約にもつながると分かります。
※参照元:川崎市「エコドライブでどれだけ環境がよくなるの?どれだけ燃料費が節約できるの?」(https://www.city.kawasaki.jp/300/page/0000013919.html)
エコドライブでやさしい発進やムダなアイドリングを止めることを心がけると、二酸化炭素(CO2)の排出量を減らすことができます。
自動車の排気ガスに含まれる二酸化炭素は地球温暖化の原因に、また、排気ガスから発生する窒素酸化物や粒子状物質は、大気汚染の原因となっています。
排気ガスを減少させることによって環境負荷が軽減され、地球環境の保護に寄与できます。
エコドライブは、決して難しいものではありません。乗務中のちょっとした心がけがエコドライブにつながります。ここからは、タクシードライバーができるエコドライブの具体的な実践方法をご紹介します。
タクシーを発進するときは、急発進ではなくふんわりと穏やかにアクセルを踏むようにしましょう。
最初の5秒で時速20kmほどのスピードが目安です。この心がけを「eスタート」といい、実践するだけで10%程度の燃費改善が期待できるとされています。また、穏やかな発進は事故防止にもつながります。
※参照元:環境省「エコドライブ10のすすめ」(https://ondankataisaku.env.go.jp/decokatsu/ecodriver/point/)
自分の車(タクシー)の燃費を把握することも、エコドライブにつながる行動のひとつです。日々の燃費を把握しておけば自分のエコドライブ効果を実感でき、日頃の運転でエコドライブを意識づけられるようになります。
燃費を把握するには車の燃費計やエコドライブナビゲーションを活用するほか、燃費管理ができるアプリやシステムの活用もおすすめです。
タクシーの配車管理システムや車両管理システムの中には、燃費管理機能が備わっているものもあります。
お客様を待っている間や駐停車しているときなどのアイドリングをやめるのも、エコドライブの基本です。
10分間のアイドリングで約130ccの燃費が消費されるといわれており、アイドリングストップを心がけるだけで燃費向上につながります。
ただし、交差点などで自らエンジンを止める手動アイドリングストップは、車の誤動作や発進遅れなどを引き起こす可能性がありおすすめできません。自動アイドリングストップ機能が搭載されていない場合は、無理なアイドリングストップは避けるようにしてください。
※参照元:環境省「エコドライブ10のすすめ」(https://ondankataisaku.env.go.jp/decokatsu/ecodriver/point/)
タクシーの走行中は、無理な加速や減速をせず、一定の速度で走ることを心がけましょう。
前の車との車間距離が遠すぎたり近すぎたりすると、ムダな加速や減速を招きます。適度な車間距離を保ちつつ、交通状況にあわせて速度変化の少ない運転を意識することが大切です。
停止する前に早めにアクセルを離して減速していくのも効果的です。エンジンブレーキが作動するため燃費改善につながります。
定期点検もエコドライブにつながる行動のひとつです。とくに、タイヤの空気圧が適正値を下回ると、燃費の悪化につながります。
タクシーの場合、出庫前点検でタイヤの点検が義務付けられています。空気圧チェックはもちろん、タイヤに亀裂や損傷、異常摩耗がないかをしっかりと確認しましょう。
また、エンジンオイルやオイルフィルタ、エレメントの定期的な交換も燃費改善につながります。交通事故やトラブルを防止し、お客様を安全に乗せるためにも万全な状態でスタートしてください。