タクシー運行管理者とは

このページでは、タクシー運行管理者とは何かや仕事内容など、タクシー運行管理者に関する知識をまとめました。タクシー運行管理者になる2つの方法についても紹介しているので、自身のキャリアアップをお考えの方はぜひ参考にしてください。

運行管理者とは

タクシー運行管理者とは、タクシードライバーが安全にタクシーを運行できるよう、様々な管理業務を行う人です。5台以上のタクシーを保有するタクシー営業所は、タクシー運行管理者を必ず配置しなくてはならないと法律で定められています。

さらに、タクシーの保有数が40台以上のタクシー会社の場合、運行管理者の数を定める法律が適用され、必要なタクシー運行管理者の数が増えます。保有タクシー数を40で割った数に1を加えた人数(小数点以下は切り捨て)のタクシー運行管理者が必要です。

つまり、タクシーを50台保有するタクシー会社では2人のタクシー運行管理者がいなくてはなりません。

※参照元:e-GOV法令検索「旅客自動車運送事業運輸規則(昭和三十一年運輸省令第四十四号)」 (https://laws.e-gov.go.jp/law/331M50000800044#Mp-Ch_3

タクシー運行管理者の仕事内容

タクシードライバーの健康管理

タクシーの安全な運行を確保するためには、ドライバーの健康状態が良好かどうかが大切です。

タクシードライバーの健康状態は、出勤前と勤務後に点呼を通じて確認します。点呼の際、タクシー運行管理者がドライバーの顔色や表情から睡眠不足や体調不良がないかをチェックします。さらに、アルコール検知器を用いて酒気帯びがないかどうかも確認します。

タクシーの車両管理

タクシー運行管理者は、タクシー車両を適切に管理する役割も担っています。車両管理は大きく分けて2つです。1つが車両の点検や保守、修理です。点検や車検の手続きを管理し、常に車両の安全性を確保することが求められます。

もう1つの整備計画策定では、定期点検や車検、メーター検査などの整備計画を立てます。策定した整備計画に基づき、点検時期になった車両は整備施設に運び、メンテナンスを実施します。

タクシーの運行管理

タクシードライバーの勤務時間やスケジュールを管理するのもタクシー運行管理者の仕事です。運行管理では、タクシードライバーが十分な休憩を取りながら、乗務時間の範囲内で安全に運転しているかどうかをチェックします。

運行の確認方法として主に使われるのが運転記録計です。運転記録計からタクシードライバーがしっかりと休憩を取っているか、所定の労働時間を守っているかを確認します。そのほか、走行距離や時間、訪れた場所、休憩・仮眠の状況なども細かくチェックします。

タクシードライバーへの指導

タクシーを運転するにあたって基本的な知識や技術を有しているか、法律に従って安全に運転しているかを確認し、必要に応じて指導を行います。乗客に対して礼儀正しい接客態度で対応しているか、タクシー内の清潔さが保たれているかも重要です。

ほかにも、交通事故を起こしたドライバーに再発防止のための安全指導を行ったり、高齢のドライバーが安全運転を続けるためのアドバイスをしたりなど、タクシードライバーの属性によって適切な指導を行います。

事故やクレーム時の対応

タクシードライバーが事故やトラブルに巻き込まれたとき、問題の解決に向けてアドバイスを提供するのもタクシー運行管理者の仕事です。事故やトラブルの責任の所在を適切に評価し、なるべく会社に不利益をもたらさないよう対処します。

顧客からのクレームや不満、酔った乗客とのトラブル対応もタクシー運行管理者がアドバイスします。感情的にならず、常に冷静に対処するスキルが求められます。

タクシー運行管理者になる方法は2つ

タクシー運行管理者になるには、国家試験である運行管理試験「旅客」に合格するか、一定の実務経験と講習を修了する方法の2つがあります。

「旅客」の運行管理試験に合格する

「運行管理者試験」という国家試験に合格すると、運行管理者資格者証を取得でき運行管理者になることができます。資格者証には種別があり、タクシーやバス、ハイヤーなどの旅客運送事業では「旅客」の運転管理試験を受験します。

運行管理者試験には受験資格があります。試験日の前日までに自動車運送事業(バス・タクシー・ハイヤーのいずれか)で1年以上の実務経験を有していなくてはなりません。

タクシードライバーから運行管理者を目指すのであれば、1年以上タクシードライバーとして勤務しておく必要があります。

さらに、国土交通大臣認定の講習実施機関で旅客の試験に対する基礎講習を修了していること、または指定の期日までに基礎講習修了予定であることが求められます。

※参照元:公益社団法人 運行管理者試験センター (https://www.unkan.or.jp/outline/cbt_new.html

5年以上の実務経験と講習の受講

運行管理試験に合格する以外にも、運行管理の実務経験を5年以上積みながら指定の講習を受講すれば、運行管理者の資格を得られます。このとき、5回以上の講習が必要で、このうち1回以上は自動車事故対策機構による基礎講習と一般講習の受講が求められます。

タクシー会社で運行管理者の補助者として専任されれば、キャリアを積ながら運行管理者を目指すことができます。

※参照元:国土交通省「自動車運送事業の運行管理者になるには」 (https://www.mlit.go.jp/about/file000064.html

安定したキャリアづくりに役立つ

タクシードライバーとはちがい、タクシー運行管理者は直接利益を生み出すわけではありません。しかし、タクシーを安全に運行させることで会社の利益に寄与できるほか、会社の運営を管理する業務を経験できるため、自身のスキルアップにつながります。

タクシー会社にもよりますが、管理職への昇進や資格手当をもらえる可能性もあるでしょう。

タクシー業界で必要とされる人材になりたい、安定したキャリアを築きたいなら、実務経験を積みながら運行管理者の資格取得を目指してみることをおすすめします。